明智光秀を主人公としたNHK大河ドラマが2020年1月スタートします。
すでに主要キャストの発表がなされ、歴史上の有名な人物もあわせてどのように描かれるのか楽しみですね。
今回は明智光秀を取り囲む女性たちの人生をキャストとともにご紹介します。
女性たちがどのような人生を送ったのかを知り、大河ドラマをもっと楽しみましょう。
明智光秀の妻・熙子を演じるのは木村文乃さん。戦国武将きっての仲睦まじいおしどり夫婦
光秀に愛された熙子
明智光秀の正室で妻木熙子(つまきひろこ)は、生まれた年などははっきりとわかっていない謎の多い女性です。
しかしその中でも、明智光秀とは仲の良い夫婦として知られ、おしどり夫婦と呼ばれるエピソードが残っています。
熙子は光秀に嫁ぐ前、天然痘という病気にかかってしまいます。
皮膚の疾患で、左ほおにあざが残ってしまいました。
すでに光秀と婚約をしていたので、熙子の父は妹の芳子を身代わりに光秀に嫁がせようとします。
光秀はそれを見抜いて、私の妻は熙子であるといいます。
そして、熙子を正式に自分の妻に迎えたということです。
また、結婚後明智光秀は朝倉義景に仕えることになります。しかし生活は苦しくて質素な暮らしをしていました。
あるとき歌会の催しを光秀が担当することとなり、家に客人を招いて酒宴を用意することになりました。
しかし質素な暮らしを強いられていて、光秀が酒宴を準備するのは苦しかったのです。
その姿を知る熙子は、自分の黒髪を売って宴の費用を工面したと言われています。
光秀を支える話がいくつか残ってて、光秀も妻を大切にしたことから、おしどり夫婦として知られています。
二人は夫婦仲もよく、3男4女に恵まれたという熙子は、歴史を変えた本能寺の変の6年ほど前に病気がもとで亡くなっています。
本能寺の変についてはいろいろと言われていますが、光秀がなぜ信長を討った原因については謎の残る出来事です。
熙子が生きていれば、もしかしたら本能寺の変はなかったかもしれないとさえ言われています。
というのも本能寺の変の原因として、根強く残っているのが怨恨説。
織田信長の信頼が最も厚かったといわれる光秀が信長殺害を企てるというのは、信長に対して並々ならぬ恨みがあったとされる説です。
熙子が生きていれば光秀の考えが変わったかもしれませんね。
木村文乃さんが明智光秀役の長谷川博己さんと描く理想の夫婦像
明智光秀役の長谷川博巳さんと夫婦役を演じるのは、木村文乃さん。
イメージとしては、黒髪の似合う清純派の女優さんで、幅広い演技をされています。
CMでも見かけることが多いので、好感度も高い女優さんです。
そんな木村文乃さんですが、以前は一時期芸能活動を休止されていたことがあるそうです。
原因はアトピー性皮膚炎の悪化。引退も視野に入れたそうですが、
ファミレスのウエイトレスやチラシ配りなどのアルバイトを経験し、再び芸能界に復活します。
黒髪といい、肌のトラブルなど熙子の持つエピソードと重なる気がしてしまいます。
夫の光秀を支える献身的で芯の強い女性を演じるにはぴったりの女優さんです。
今の社会にも通じるような理想の夫婦像が戦乱の世を描く大河ドラマの中でみられそうですね。
川口春奈さん演じる織田信長の正室・濃姫と明智光秀の関係
川口春奈さんの演技力に注目
川口春奈さんが演じるのは、織田信長の正室・帰蝶です。
帰蝶の母である小見の方が斎藤道三に嫁ぎ、斎藤道三の娘として和睦をした
織田信長の正室となりました。
濃姫の父・斎藤道三の居城の稲葉山城についてはこちらをチェック。
小見の方が明智光秀の叔母にあたるので、光秀とは従兄妹という関係になります。
しかし、帰蝶に関してもまた詳しい出自などわかっていなことが多いので、二人の接点をはっきりと示す史料はないそうです。
だからこそですが、ドラマの中で川口春奈さんはどのように帰蝶を演じるのか楽しみです。
幼少の二人の様子も描かれるのではないでしょうか。
また、信長の正室という立場になってからも歴史の表舞台に出てくることはなく、どのような生涯をたどったかも不明です。
武家の家なら正室との間に男の子ができることが一番ですが、信長との間に子供はできませんでした。
本能寺の変の後も生きていたら、子供もなく夫を亡くしどのような生き方をしたのでしょうか。
このようなことを考えると、帰蝶のたどった生涯は諸説あるようです。
帰蝶のたどった生涯三つの説
1 子供を埋めないので、早々に離縁され、実家に戻った説
母方の実家は明智城です。そうだとすると斎藤義龍に攻められて明智城は落城しているので、その時になくなったとする説があります。
2.本能寺の変の際に、信長と一緒に亡くなった説
→ドラマでは、劇的な最期として描かれて、あり得る設定かもしれません。
しかし、信長が覚悟を決めたとき、女性と子供は逃がしたそうですから、
その後も生き延びたとも考えられますね。
3.江戸時代まで生きた説
2.の説で生き延びた、もしくは本能寺にはいなかったとすればこちらも考えられます。
1612年に帰蝶らしき女性がなくなったという史料があるようです。
いずれにしても、正確なことは謎のままです。
ドラマの脚本ではどのようになっているのか、そして川口春奈さんの演技に注目したいです。
明智光秀の丹波攻略に隠された母・お牧の方を演じるのは石川さゆりさん
信長から丹波の国の平定を命じられた明智光秀は、謀反をおこした波多野秀治に苦戦していました。
光秀は、降伏すれば一族の命は助けようというという和議を波多野家に提案します。
そしてその約束の証として、実母であるお牧の方を波多野家に人質として、差し出すのです。
1年の間籠城を続けていた波多野一族はその案を受け入れます。
そして信長のいる安土城へ向かいます。
しかし、信長は謀反を起こしたことを許さず、波多野一族に切腹を命じるという非情な決断を言い渡します。
結果的に光秀が約束を守らなかったとして、処刑された波多野一族の部下たちが、人質となっていたお牧の方を殺害したといわれています。
お牧の方は、息子の苦渋の決断を和平のためと受け入れ、敵方の人質となった大きな心の母親像が浮かび上がります。
というのは、後の世に作られた創作であって、実のところはお牧の方に関してもやはり正確な資料はなく、わかっていないことだらけです。
しかし、大河ドラマの中でのお牧の方のキャラクターは、
光秀が幼少時に死んだ父の代わりに武士としての心構えを教える、厳しくも心優しき母
という設定です。そしてそのお牧の方には、石川さゆりさんが起用されています。
石川さゆりさんといえば、演歌歌手としてはもちろん、数多くの舞台や映画、CMなどに出演する日本を代表する歌手、女優さんです。
息子のために身をつくし、悲劇の母として描かれるのではないでしょうか。
日本の歴史上にも数多くの女性は登場しますが、多くは記述が残っておらず、分からないことが多いです。
しかし、戦国時代という混乱の世を武士さながらに強く生き抜いた女性が存在し、光秀を支えていました。
そんなことを思いながら大河ドラマのストーリーを楽しむのもいいかもしれません。
麒麟がくるをたのしみましょう。
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